ホステルは、外国人観光客の流入に合わせて、大量に供給されました。特に都心部で「バックパッカー」に利用される例が多かったです。
ホテルのシングルが暴落
都心部ホテルのシングルが2500円~5000円ぐらいまで暴落したことで、それ以下のサービスしか提供できないホステルの価格帯も暴落しました。ホステルの価格帯は、1000円~1500円ぐらいまで下落しており、それでも空室だらけというホステルが目立ってきています。ドミトリー1泊1000円では、本当に儲からないのですが、それでも空室よりはマシという状況です。
これ以上は価格を下げられない
シングル1泊2500円だと、経費を引けば利益がほとんど出ません。もう「空室よりはマシ」ぐらいで、経費分の支払いと言ったところでしょう。都心の大型ホテルでは、「ワンルームよりホテル住まいの方が安い」という所も出てきています。
稼働率を上げるためには、「とにかく価格を激安化しなければいけない」という現実があります。都会のドミトリーは、平日1000円、土日祝日2000円ぐらいが一般化してきています。まるでボランティアのレベルまで稼働率が低下していきます。主な利用者の質も低下して、日雇い労働者などが増えています。
コロナ騒動による稼働率の低下
コロナによって、ドミトリーを選ぶ人が激減して、稼働率が10%~30%まで下落しています。稼働率も低下して、客単価も低下しているので、コロナ下においてドミトリーは、全く儲からないビジネスに成り下がってしまいました。
需要を見ることの重要性
供給側から見るのではなくて、本当にそんな需要が存在するのかどうか?を考えることが非常に重要になります。需要がないものをいくらサービス提供しても、空室になることは目に見えているからです。
独自マーケティングの重要性
独自のホームページで情報を沢山だして集客するなど、マーケティングも重要になってきています。マーケティングを「宿泊予約サイトに丸投げ」している状態では、完全に巻き込まれてしまいます。宿泊予約サイトに払う予約代金を考えると、さらに利益が小さくなってしまいます。自分の独自サイトで、多くの情報をきちんと発信して、サービスをPRすることができなければ、生き残ることは難しいと言えるでしょう。
結局、日頃からホステルを利用している人であれば、3000円~4000円の単価で満室にならないことは分かりきっていたことなのに、普段からホステル利用しないサラリーマンなどがホステル投資を行うと、現実的な想定ができないと考えられます。実際に自分が業界に近いポジションにいれば分かることなんですけどね。
儲からないどころか大赤字
さらに運営委託費を売り上げ3割という契約、システム利用料10万円という支払いで毎月50万円も支払っていると、毎月の収益数万円になり、ここから賃料・ローン返済をすると完全に大赤字ということになります。月々で数十万円の損失が生まれることになります。
経験不足で騙された大家たち
ホステル・ホテル業などを運営するには、それなりのノウハウが必要になります。そのノウハウを外部から貰って収益だけ得ようという「都合のいい話」は世の中に存在していません。投資家の多くは、日本政策金融公庫から「旅館業」として事業融資を受けています。
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