ハイエナは、100匹ほどの大きなグループを作ることで知られていますが、そのグループ内部では、明確な階級が決められています。メスの中で最も偉い「女王」がいて、群れの全てのメスがオスよりも偉い社会構造となっています。その女王の子供が再び女王になって、世襲制度となっています。

ハイエナは、メスの男性ホルモンが多いので、メスが疑似ペニスを持っています。このためにハイエナのメスは、男性勝りに攻撃性が高く、食欲も旺盛になっているのです。ただ、発情した時だけこの疑似ペニスが体内に入って一時的な膣の役割を果たすようになります。

ハイエナは、群れで子育てするので、狩りに出る時にも穴の外に子を守る役を残すなど、協力して子育てを行う習性があります。このような群れの生活は、「高い知能」がある証拠であるとされていて、霊長類に次ぐ知能を持つとさえ言われます。

女王の子供は、ハイエナの群れの中で子供の頃から大事にされて「特別扱い」を受けます。

高いランクの家系が長生き

群れの中で「高いランク」に位置するファミリーは、餌が優先されるので、それだけ長生きできる可能性が高くなります。逆に低いランクのファミリーは、短命になってしまいます。

ハイエナのメスが群れのオスを好まない

人間でも「家族のような関係」が結ばれないのと同じで、あまりに近すぎる関係は、近親交配になりかねないので、ハイエナのメスも同じ群れのオスを好まない傾向にあります。オスは、群れを出て放浪しなければいけない運命を課されることになります。

オスは、別の群れに加わった後も、最下層からスタートします。人間社会で言えば、転職してきた社員のような雑な扱いを受けることになります。その結果、最後に残った骨しか食べる事が許されず、歯もボロボロになって早死にすることになります。